『薬屋のひとりごと』で多くのファンが気になっているのが、武官・李白(リハク)と緑青館の妓女・白鈴(パイリン)の恋の行方です。結論から言えば、アニメで描かれた範囲では二人はまだ結ばれていません。ただし李白は「自分で稼いだ金で白鈴を身請けする」と決意を固め、将来結ばれる可能性を強く残した段階にあります。
この記事では、アニメ第21話「身請け作戦」での二人のやり取りを軸に、李白と白鈴(パイリン)がどんな関係なのか、そしてなぜ「結ばれるかどうか」がこれほど話題になるのかを、作品に寄り添いながら丁寧に紐解いていきます。
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李白とパイリンの関係は?二人の出会いと馴れ初め
李白と白鈴の関係を知るうえで欠かせないのが、二人をつないだ主人公・猫猫(マオマオ)の存在です。
そもそも李白が猫猫と知り合ったのは、玉葉妃の毒見役として猫猫が初めて参加した春の園遊会でした。園遊会には、気に入った相手に簪(かんざし)を渡すという慣習があります。
ふだんはそばかすメイクで容姿を悪く見せている猫猫ですが、この日は先輩侍女の手で普通に化粧をさせられていました。その姿が李白の目に留まり、簪を渡されたのです。
猫猫は簪の意味を深くは理解しないまま、「外泊の身元引受人になってくれる」と都合よく解釈し、李白を呼び出して緑青館への里帰りのサポートを交渉します。
最初は自分を利用しようとする猫猫を不快に思っていた李白ですが、「人気を誇る緑青館の三姫を紹介する」という好条件に惹かれ、身元保証人を引き受けました。
そして猫猫の紹介で緑青館を訪れた李白は、三姫の一人・白鈴と出会います。これが、二人の運命が動き出した瞬間でした。
パイリン(白鈴)とはどんな人物?緑青館「三姫」最年長の妓女
白鈴は、高級妓楼・緑青館の売れっ子「三姫」のひとりです。声優は小清水亜美さんが務めています(表記は公式クレジットに準じます)。

ここで背景を少し補っておきましょう。緑青館は都の花街でも指折りの格式を誇る妓楼で、猫猫が育った場所でもあります。その看板を背負うのが「三姫」と呼ばれる三人で、白鈴のほかに、琴の名手・女華(ジョカ)、囲碁や将棋に強い梅梅(メイメイ)がいます。それぞれ芸の方向性が異なり、白鈴は「舞踊」を武器とする妓女です。
白鈴は三姫の中では最年長とされます。年齢は作中で明言されていませんが、現役の妓女でありながら若々しい姿を保っていることから、ファンの間では30歳前後と推測されています。あくまで推定であり、公式に確定した数字ではありません。
白鈴の大きな特徴は、舞踊の名手でありながら、かなりの好色家である点です。猫猫が「色情魔」と称するほどで、恋多き人物として描かれています。
一方で、白鈴は母性も非常に強い人物です。身寄りのない猫猫の面倒を積極的に見てきた一人であり、単なる享楽的な妓女ではない温かさを持っています。
この「奔放さ」と「深い母性」という二面性こそが、後に李白との相性を考えるうえで重要な鍵になっていきます。
本来、緑青館でもトップクラスの人気を誇る白鈴は、席につくだけでも大金がかかる相手。猫猫の紹介とはいえ、李白は当初「会えるだけでも十分」なはずでした。
ところが、若くて体格の良い李白を白鈴はすっかり気に入ってしまいます。猫猫が里帰りを終える頃には、白鈴は李白を夢中にさせていたのです。
アニメ21話「身請け作戦」で何があった?関係が動いた瞬間
李白と白鈴の関係が物語として大きく動くのが、2024年3月に放送されたアニメ第21話「身請け作戦」です(放送日の詳細は公式サイト等での確認をおすすめします)。
ある日、翡翠宮に戻った猫猫のもとに「すぐ来てくれ」という連絡が入ります。後宮の事件の黒幕・翠苓(スイレイ)のことかと焦って駆けつけた猫猫を待っていたのは、意外にも李白でした。
李白は先日緑青館を訪れた際、「三姫の一人が身請けされる」という噂を耳にしていました。白鈴に想いを寄せる彼は気が気でなく、ずっと思い悩んでいたのです。
李白から「白鈴を身請けするにはどうしたらいいか」と相談された猫猫は、厳しい現実を突きつけます。情報を整理すると、李白の前に立ちはだかる壁は次の三つでした。
- 莫大な身請け金:三姫の白鈴ともなれば、身請け金は即金で銀一万枚が目安。今の李白の稼ぎでは到底届かない額です。
- 先行する上客の存在:白鈴には、すでに身請け候補とされる上客が二人いるという話がありました。
- 現役人気妓女という立場:売れっ子であるほど、妓楼が手放したがらないという事情もあります。
身請け金は、もし身請けがなければその妓女があとどれくらい妓楼で稼げたか、という計算に基づくとされます。だからこそ人気の白鈴は金額が跳ね上がるわけです。現実を叩きつけられ、李白は大きなショックを受けます。
ただし、ここで猫猫は冷静に別の見立てをしていました。身請け後の生活や白鈴の性格を考慮すると、その二人の上客では身請けは難しい、と考えていたのです。
上客たちは金も地位もあるが、性格的に白鈴とは合わない。これは白鈴の人物像を知る猫猫ならではの、きわめて実利的な判断でした。なんとも猫猫らしい、情より観察を優先する冷静さです。
そこで猫猫は、うなだれる李白に向かってこう要求します。「服を脱いでいただけますか?」。李白が白鈴の好みに合う身体かどうかを確かめるためでした。
言われるがまま裸になり、自慢の筋肉を見せつける李白。身体付きはほぼ合格でしたが、最後の肝心な確認をしようとした瞬間、運悪く壬氏(ジンシ)が登場してしまいます。
事情を知らない壬氏が嫉妬を抑えながら猫猫に詰め寄るという、作品らしいコミカルな一幕も挟まれました。緊迫した身請けの話を、こうした笑いで緩急をつけてくる構成はこの作品の真骨頂だと感じます。
壬氏の「二万」の提案を李白が断った理由とは?
結論から言えば、李白が断った理由は「自分で稼いだ金で迎えてこそ男だ」という信念からです。21話最大の見どころが、この壬氏から李白への思いがけない申し出でした。

後日、鍛錬に励んでいた李白は、壬氏から突然呼び出されます。恐縮する李白に、壬氏は単刀直入に、意中の相手がいるようだねと切り込みました。
自分をコケにするのはいい、だが白鈴を侮辱するなら話は別だ——そう身構える李白に、壬氏は一言「二万」と告げます。
これは、壬氏が白鈴の身請け金・銀二万枚を肩代わりするという提案でした。壬氏は、猫猫もまた李白を白鈴にふさわしい人物と認めている、という趣旨の言葉を添えます。
猫猫にとって白鈴は姉のような存在。その白鈴の相手として李白を認める——これは猫猫なりの、最大級の信頼の証だったと言えるでしょう。
しかし、李白はこの破格の申し出を断ります。その言葉が、多くの視聴者の心を打ちました。要点は、「貴方にとっては妓女の一人かもしれないが、自分にとってはたった一人の女であり、妻として迎えたい相手を自分で稼いだ金で請けずして男と言えるのか」という趣旨の決意表明です(正確な字幕の文言は本編での確認をおすすめします)。
李白が下した決断は、「将来、自分で稼いだ金で白鈴を身請けすること」でした。
目先の大金に釣られない李白の強い意志を受け止めた壬氏は、短く詫びてあっさりと立ち去ります。この引き際の潔さもまた、壬氏という人物の器を感じさせる場面でした。
大きな決断を下した李白は、一方的に迎えにいくのではなく、手紙で彼女の意思を聞こうと考えます。そして再び、日々の修練に励むのでした。
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パイリンからの手紙に込められた本音とSNSの反応
李白の決意を受けて、白鈴からも動きがありました。猫猫のもとに、白鈴からの手紙が届いたのです。
手紙には、自分はまだまだ現役であること、そして「いつかどこかの公子(おうじ)さまが迎えに来るのを待っている」といった趣旨がつづられていました。
これを読んだ猫猫は、白鈴に気に入られさえすれば身請け金は銀一万も必要ないだろう、と安心した様子を見せます。
つまり、白鈴が本当に気に入った相手であれば、法外な身請け金は大きな障壁にならない可能性がある——この一文は、李白と白鈴の未来に確かな希望の光を差し込むものでした。「公子さまが迎えに来るのを待っている」という言葉は、李白の決意とも静かに呼応しているように読めます。
この21話での李白の振る舞いに、SNS上では称賛の声が相次ぎました。おおむね「壬氏から大金を受け取らなかったのが男前すぎる」「なんとか白鈴と結ばれてほしい」「漢の中の漢」といった趣旨の反応が多く、“愛すべきバカ”と評される李白の漢気に、多くのファンが心を動かされたようです。
なお、白鈴の手紙にはこの話題から派生する一節もあり、猫猫がある人物に反応したことで、物語は羅漢(ラカン)をめぐる不穏な展開へと接続していきます。このあたりは李白と白鈴の恋から少し離れるため本稿では深追いしませんが、21話が二人の関係にとって大きな節目の回だったことは間違いありません。
なぜ李白はこれほど支持される?考察と今後の見通し
ここからは、筆者としての見通しや分析を述べていきます。あくまで私見として読んでいただければ幸いです。
まず押さえておきたいのが、「なぜ李白がこれほど愛されるのか」という点です。筆者としては、これは“誠実さの見せ方”が現代の読者の感覚にぴたりとはまったからだと考えています。
花街や身請けをモチーフにした物語では、財力にものを言わせて妓女を囲う上客が、しばしば欲望の象徴として描かれます。李白はその真逆をいく存在です。金も地位も足りない。それでも「借り物の力ではなく、自分の手で」と遠回りを選ぶ。この不器用なまでの筋の通し方が、効率やコスパが語られがちな時代だからこそ、かえって強く刺さるのだと感じます。
身請けという古典的なモチーフを扱いながら、「買う」のではなく「対等に迎えたい」という価値観を主人公格の武官に託した点は、個人的にこの作品の現代性だと思います。財力による解決を一度テーブルに乗せたうえで、あえて主人公に拒ませる——この演出の順序が、李白の決意をより鮮やかに見せていると考えられます。
そのうえで、二人が結ばれる可能性はかなり高いと筆者は見ています。根拠は大きく三つです。
一つ目は、二人の相性の良さです。猫猫の分析では、金も地位もある上客はむしろ白鈴と合わない。一方の李白は稼ぎこそ少ないものの、現役武官として体力があり、不器用ながら根は真面目。奔放さと母性を併せ持つ白鈴にとって、李白は「気にかけたくなる相手」であり、恋愛の相性という点で驚くほど噛み合っていると筆者は感じます。
二つ目は、白鈴自身の意思です。先述の手紙をふまえた「気に入りさえすれば身請け金は一万も要らない」という猫猫の見立てが正しければ、最大の障壁である金銭の問題は、白鈴の心ひとつで大きく下がる可能性があります。白鈴がすでに李白を気に入っている描写を踏まえると、これは楽観的すぎる見方ではないでしょう。
三つ目は、李白の将来性です。李白は若くして頭角を現した出世株の武官で、猫猫も園遊会の時点で将来有望と評していました。自力で中央に地歩を築いてきた努力の人でもあります。「自分で稼いだ金で身請けする」と誓った以上、物語は彼が出世し、その金を貯めていく過程を描く余地を残したと見るのが自然です。恋の成就が李白自身の成長と結びついている点に、筆者はこの関係の美しさを感じます。
もちろん、これらはあくまで現時点の描写から読み取れる私見です。原作の今後の展開次第では、二人の関係に思わぬ波乱が訪れる可能性も否定できませんし、原作ですでに決着がついているのか否かについても、ここでは断定を避けておきます。気になる方は原作の該当エピソードを追ってみると、より深く楽しめるはずです。
ただ少なくとも21話は、「結ばれない恋」ではなく「これから結ばれていく恋」として、丁寧に土台を積み上げた回でした。李白が目先の二万に飛びつかず、あえて遠回りを選んだからこそ、二人が結ばれたときの感動は何倍にもなる——そう考えると、この“じれったさ”こそが作品の仕掛けた魅力なのだと思えてきます。
まとめ:李白とパイリンの恋はまだ途中、しかし確かな希望がある
最後に、記事全体を振り返っておきましょう。
李白と白鈴(パイリン)は、猫猫の縁で出会った武官と妓女です。アニメ第21話「身請け作戦」では、白鈴の身請け金が即金で銀一万枚という現実が突きつけられ、壬氏が銀二万枚の肩代わりを申し出ました。
しかし李白は「たった一人の女を自分の金で迎えたい」とこれを断り、自力での身請けを誓います。白鈴もまた「公子さまが迎えに来るのを待っている」と手紙に記し、二人の未来には確かな希望が残されました。
現時点で二人はまだ結ばれていませんが、相性・白鈴の意思・李白の将来性という三つの要素から、将来的に結ばれる可能性は十分にあると筆者は見ています。李白の成長とともに、二人の恋がどう実を結ぶのか——今後の展開を、温かく見守っていきたいところです。
よくある質問
李白とパイリンはアニメで結ばれましたか?
アニメで描かれた範囲では、まだ結ばれていません。21話で李白が「自分で稼いだ金で白鈴を身請けする」と決意した段階で、恋の成就はこれからの展開に委ねられています。
白鈴(パイリン)の身請け金はいくらでしたか?
猫猫の説明によれば、三姫である白鈴の身請け金は即金で銀一万枚が目安とされました。壬氏はさらに高い銀二万枚の肩代わりを申し出ましたが、李白はこれを断っています。
李白はなぜ壬氏の援助を断ったのですか?
妻として迎えたい相手を自分で稼いだ金で身請けしてこそ男だ、という信念からです。借り物の力に頼らない姿勢に、SNSでも称賛が集まりました。
高橋 凛(アニメ・漫画考察ライター)
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