『風の谷のナウシカ』の主要声優は、ナウシカ役の島本須美さん、ユパ役の納谷悟朗さん、アスベル役の松田洋治さんら6人です。
本記事では、公式サイトに掲載された主要キャストの範囲を明記したうえで、名脇役の配役、具体的な場面に表れる演技の魅力、2026年8月14日の放送情報を整理します。
『風の谷のナウシカ』主要声優キャストは誰?
スタジオジブリ公式作品ページと日本テレビの2026年放送案内に掲載されている主要声優キャストは、次の6人です。
| 登場人物 | 声優 | 物語での立場 |
|---|---|---|
| ナウシカ | 島本須美 | 風の谷の族長ジルの娘 |
| ユパ | 納谷悟朗 | 腐海の謎を調べる旅人でナウシカの師 |
| アスベル | 松田洋治 | 工房都市ペジテの生き残り |
| ミト | 永井一郎 | ナウシカを支える城オジ五人衆の一人 |
| クシャナ | 榊原良子 | トルメキア軍を率いる司令官 |
| クロトワ | 家弓家正 | クシャナの配下である参謀 |
ここで大切なのは、これは「全出演者」ではなく、作品公式と2026年の放送案内が代表者として掲げる主要6人だという点です。
スタジオジブリ公式作品ページには、島本須美さん、納谷悟朗さん、松田洋治さん、永井一郎さん、榊原良子さん、家弓家正さんの順で掲載されています。上映時間は約116分、公開日は1984年3月11日、配給は東映です。スタジオジブリ公式作品情報
日本テレビの2026年放送案内も同じ6人を「声の出演」として記載し、その後に「ほか」と続けています。したがって、本記事の表は全キャストをうたうものではなく、公式のウェブ情報で照合できる主要キャスト一覧です。日本テレビ「3週連続 夏はジブリ!!」放送案内
主要6人以外にも、風の谷の住民やペジテの人々を実力派声優が演じています。
日本テレビが公開した制作情報では、城オジ五人衆のニガ役が矢田稔さん、ギックリ役が八奈見乗児さん、ゴル役が宮内幸平さん、ラステルの母役が坪井章子さんと紹介されています。
この掲載範囲の違いからも分かるように、「主要キャスト」と「物語に登場する全出演者」は同じではありません。検索すると異なる人数の一覧が見つかるのは、誤りとは限らず、どこまでを掲載対象にするかが記事ごとに違うためです。
筆者としては、まず公式が代表として掲げる6人を押さえ、その後に気になった脇役を確認する順番が最も分かりやすいと考えます。『風の谷のナウシカ』は登場時間の短い人物にも重要な役割があり、名前の多さだけで魅力を測れない作品だからです。
ナウシカ役・島本須美の声は何が特別なのか?
ナウシカ役を演じているのは島本須美さんです。
ナウシカは、風の谷の人々から慕われる族長の娘であると同時に、人間が恐れる腐海や蟲の性質を自分の目で確かめようとする探究者でもあります。
島本さんの演技の特徴は、優しさを単なる穏やかさとして表現していない点です。
その違いがよく表れるのが、物語序盤でキツネリスのテトと向き合う場面でしょう。ナウシカは警戒するテトを力で押さえつけず、かまれても相手の恐怖が収まるまで待ちます。
このときの声は柔らかいものの、弱々しくはありません。痛みをこらえながら相手を安心させる意志が声の奥に残っているため、ナウシカの優しさが「傷つかない人の余裕」ではなく、傷つく覚悟を含んだ行動だと伝わります。
一方、暴走する蟲を森へ返そうとする場面や、谷の人々へ危険を知らせる場面では、息の速さや声量が大きく変わります。
それでも人物の芯が分裂して聞こえないのは、静かな場面でも緊迫した場面でも、ナウシカの目的が「相手を倒すこと」ではなく「被害を止めること」に置かれているからでしょう。
日本テレビの制作情報によると、島本さんは映画化が決まる前、ファンからナウシカ役を勧められたことをきっかけに原作漫画を読んでいたそうです。日本テレビ「制作裏話第1弾」
島本さんは宮﨑駿監督の『ルパン三世 カリオストロの城』でクラリスを演じており、その後も『となりのトトロ』のお母さん、『もののけ姫』のトキなどを担当しました。
ただし、ナウシカの声をクラリスと同じ「清らかなヒロイン」の延長だけで捉えると、本作の演技の半分を見落としてしまいます。
ナウシカは生命を慈しむ一方、怒りによって自制を失う瞬間もあります。風の谷が襲われた場面で島本さんの声が鋭く変わるからこそ、その後にナウシカ自身が自分の怒りを恐れる流れが成立します。
つまり、島本さんは優しさだけでナウシカを作ったのではありません。慈愛、判断力、恐怖、怒り、後悔を同じ人物の中に共存させています。
私はここに、ナウシカが今なお理想化された聖人ではなく、心を動かされる主人公であり続ける理由があると感じます。
ユパ、アスベル、ミトの声はナウシカをどう支える?
ユパ役は納谷悟朗さん、アスベル役は松田洋治さん、ミト役は永井一郎さんです。
3人はナウシカの味方になる人物ですが、その声が担う役割は大きく異なります。
ユパ役・納谷悟朗
ユパは各地を旅しながら腐海の謎を調べる人物で、ナウシカにとって師と呼べる存在です。
日本テレビの制作情報では、ユパは45歳という設定で、腐海一の剣の使い手として紹介されています。納谷悟朗さんは『ルパン三世』の銭形警部などでも広く知られる声優です。
納谷さんの低く太い声は、ユパの強さを一言で伝えます。しかし、注目したいのは剣を振るう場面よりも、状況を観察してから話す場面です。
風の谷へ戻ったユパは、ナウシカが密かに育てた腐海の植物と、その部屋の澄んだ空気を目の当たりにします。ここでユパは、目の前の発見を即座に否定したり、権威を使って結論を押しつけたりしません。
納谷さんの声には驚きと慎重さが同居しています。長く旅をしてきた人物であっても、新しい事実の前では学び直せる。その柔軟さがあるため、ユパは単なる「強い師匠」ではなく、ナウシカの探究心を理解できる大人として成立しています。
アスベル役・松田洋治
アスベルは、トルメキア軍に襲撃された工房都市ペジテの生き残りです。
故郷と妹ラステルを失った怒りから、当初は復讐を優先します。ナウシカと出会った後も、すぐに冷静な人物へ変わるわけではありません。
松田洋治さんの声には、若者らしい切迫感があります。
腐海へ落ちた後のアスベルは、未知の環境への恐怖や敵への怒りを隠し切れません。その声がナウシカの落ち着いた話し方と並ぶことで、二人が同じ危機を見ながら異なる速度で考えていることが伝わります。
松田さんは後に『もののけ姫』で主人公アシタカを演じました。
アシタカが争う双方を見ようとする青年であるのに対し、アスベルは喪失の痛みから視野を狭めてしまう少年です。同じ声優の演技を比較すると、宮﨑駿作品における「怒りから対話へ進む若者」の変化をより立体的に味わえます。
ミト役・永井一郎
ミトは城オジ五人衆のリーダー格で、ナウシカを家族のように見守る人物です。
永井一郎さんは『サザエさん』の磯野波平をはじめ、多くの作品で年長者を演じてきました。『天空の城ラピュタ』ではモウロ将軍も担当しています。
ミトの声には、年長者の頼もしさだけでなく、危険を目の前にした普通の人間の焦りがあります。
ナウシカを案じるときの切羽詰まった声、仲間へ指示を出す声、予想外の出来事に驚く声には、それぞれ少しずつ違う温度があります。その揺れがあるからこそ、ミトは何でも解決できる超人ではなく、恐れながら役目を果たす生活者に見えます。
ここは本作の声優キャストを考えるうえで重要なポイントです。
ナウシカが守ろうとしているのは、抽象的な国家や理念だけではありません。ミトたちの声によって感じられる、心配し、騒ぎ、助け合う人々の日常です。
筆者としては、ミトの声こそ風の谷を「設定上の小国」から「失いたくない故郷」へ変えていると考えます。
クシャナとクロトワの声が単純な悪役に聞こえない理由
クシャナ役は榊原良子さん、クロトワ役は家弓家正さんです。
二人はトルメキア軍に属し、風の谷へ巨神兵を持ち込む側にいます。しかし、声の演技は二人を同じ種類の敵として扱っていません。
クシャナ役・榊原良子
クシャナは、辺境へ派遣されたトルメキア軍を率いる司令官です。
榊原良子さんはクシャナについて、力強く雄々しい一方で女性的な面も持つ人物として捉えていたことが、日本テレビの制作情報で紹介されています。
その理解は、クシャナの話し方にはっきり表れています。
兵士へ命令を出す場面では、榊原さんは語尾を曖昧にせず、短い言葉にも指揮官としての決断を乗せます。部下が従うのは単に身分が高いからではなく、この声なら危機の中でも判断を下すだろうと感じられるためです。
同時に、クシャナの声には怒鳴り続ける悪役の単調さがありません。
ナウシカの行動を観察する場面や、クロトワの思惑を見抜く場面では、声量を抑えながら相手を測っています。武力を選ぶ人物であっても、考えずに破壊する人物ではないと分かります。
クシャナとナウシカは、脅威から人々を守りたいという点では完全な反対ではありません。決定的に違うのは、クシャナが巨大な力による制圧を選び、ナウシカが観察と対話による理解を選ぶことです。
榊原さんがクシャナに知性と統率力を与えたことで、本作の対立は「善良な少女と邪悪な軍人」の図式を超えました。正しさよりも手段の違いが問われる対立になっているのです。
クロトワ役・家弓家正
クロトワはクシャナの配下に置かれた参謀ですが、忠実な部下という一面だけでは説明できません。
日本テレビの制作情報では、家弓家正さんがクロトワを、野心を持ちながらも何事にも全力では入れ込まない人物として捉え、演じることを楽しんだと紹介されています。日本テレビ「制作裏話第3弾」
この人物理解を知ると、クロトワの声に含まれる軽さの意味が見えてきます。
クロトワは状況が悪化しても、クシャナのように正面から責任を背負おうとはしません。皮肉や独り言を挟みながら、誰が優勢か、自分が生き残れるかを計算しています。
しかし、家弓さんの演技はクロトワを小心者だけにはしていません。
航空機を操り、危険な状況を切り抜ける場面では技量と度胸があります。普段の気だるさと、必要な瞬間だけ前へ出る鋭さの落差が、クロトワを予測しにくい人物にしています。
クシャナの声が「責任を背負う権力」を表すなら、クロトワの声は「権力のそばで生き残る知恵」を表しているといえるでしょう。
二人の会話には、上官と部下という表面的な関係の内側に、互いの思惑を読み合う緊張があります。この緊張がトルメキア軍を一枚岩に見せず、短い上映時間の中で政治的な厚みを生んでいます。
名脇役と制作背景から何が見える?
主要6人以外の声にも注目すると、『風の谷のナウシカ』が群像劇として作られていることが分かります。
日本テレビの公式コラムで確認できる名脇役は、次のとおりです。
- ニガ役:矢田稔さん
- ギックリ役:八奈見乗児さん
- ゴル役:宮内幸平さん
- ラステルの母役:坪井章子さん
ニガ、ギックリ、ゴルは、ミトと同じく風の谷で暮らす城オジ五人衆の一員です。
彼らは戦車を奪って行動する場面でも、軍人のように統制された話し方をしません。慌てたり、言い合ったりしながら、それでもナウシカと谷を守るために動きます。
八奈見乗児さんは『ヤッターマン』のボヤッキー、宮内幸平さんは『ドラゴンボール』の亀仙人、矢田稔さんは『鉄人28号』の敷島博士などで知られています。
個性の強い声を持つ3人が、わずかな台詞にも生活感を加えています。その結果、城オジたちは一つの集団でありながら、同じ反応をする背景人物には聞こえません。
ラステルの母を演じた坪井章子さんの場面も重要です。
娘を失った母親と、幼い頃に自分の母を亡くしたナウシカが向き合うことで、ペジテ側の被害が国家間の情報ではなく、一人の家族の喪失として伝わります。
この場面は、ナウシカがアスベルやペジテの人々を単純な敵と見なさないための感情的な橋になっています。
なお、『風の谷のナウシカ』を「スタジオジブリ作品」と紹介することは一般的ですが、制作時期については注意が必要です。
公式作品ページには、本作の制作会社はトップクラフトだったと明記されています。スタジオジブリは本作の成功をきっかけの一つとして、翌1985年に設立されました。
つまり、本作は現在スタジオジブリの公式作品群に含まれる一方、制作当時からスタジオジブリが存在していたわけではありません。
原作・脚本・監督は宮﨑駿さん、プロデューサーは高畑勲さん、音楽は久石譲さんです。この制作体制が後のジブリ作品へつながったという意味で、『風の谷のナウシカ』は「ジブリ第1作」というより、スタジオジブリ誕生の土台になった作品と表現するのが正確でしょう。
声優キャストから考察する作品の魅力と2026年放送情報
『風の谷のナウシカ』は、言葉を持つ人間たちと、人間の言葉を話さない蟲や腐海を対照的に描いた作品です。
人間側では、ナウシカ、ユパ、アスベル、クシャナ、クロトワ、ミトが、それぞれ異なる声で自分の立場を主張します。
ナウシカは理解を求め、ユパは観察し、アスベルは喪失から怒り、クシャナは力による制圧を選びます。クロトワは状況を計算し、ミトは故郷とナウシカを守ろうとします。
これほど豊かな声がある一方、王蟲は人間の言葉で自分の事情を説明しません。
ナウシカはその沈黙を「何も考えていない」と決めつけず、目の色、群れの動き、傷ついた個体への反応から意味を読み取ろうとします。
私はここに、本作を声優キャストから見る最大の面白さがあると考えます。
豪華な声によって人間の事情を細かく描きながら、最後には「声を持たない相手の事情にも耳を澄ませられるか」と観客へ問いかけているからです。
たとえば王蟲の大群を前にした終盤では、人間たちは自分たちの作戦や恐怖を言葉にします。しかし、画面を動かす最も大きな感情は、言葉ではなく、王蟲の目の色と行動によって示されます。
その中で島本須美さんの声は、人間の言葉と蟲の感情をつなぐ役割を果たします。
ナウシカは王蟲の気持ちを勝手に代弁するのではなく、痛みを受け止め、自分の行動で応えます。島本さんの演技に祈るような静けさと必死さが共存することで、その行為が万能な超能力ではなく、理解を諦めない選択として伝わるのです。
久石譲さんの音楽も、声の演技を支えています。
人物が言葉を発する場面では感情の方向を補い、台詞が途切れる場面では腐海や王蟲の存在感を広げます。声で説明しすぎず、音楽と映像に委ねる余白があるため、観客は登場人物と同じように状況を感じ取りながら進めます。
筆者としては、本作のキャスティングの強さは「有名声優が多い」という事実だけにはないと感じます。
島本さんの透明感、納谷さんの重厚さ、松田さんの若い焦燥、永井さんの生活感、榊原さんの威厳、家弓さんの計算高さが、善悪ではなく世界の見方の違いとして配置されている点に価値があります。
誰の声に耳を傾けるかによって、同じ場面の意味も変わります。
ナウシカを中心に見れば生命との共生の物語になり、アスベルから見れば故郷を奪われた少年の物語になります。クシャナから見れば危機を力で管理しようとする指揮官の物語であり、ミトから見れば小さな共同体を守る生活者の物語です。
一度観たことがある方は、今回はナウシカ以外の声を意識してみてください。
とりわけ、アスベルが怒りから別の選択へ移る過程、クシャナとクロトワの会話にある駆け引き、ミトたちが恐れながら動く場面を追うと、物語が一人の英雄だけで進んでいないことがよく分かります。
2026年のテレビ放送情報は次のとおりです。
- 放送日:2026年8月14日(金)
- 放送時間:21時~23時24分
- 放送局:日本テレビ系
- 放送枠:「金曜ロードショー」
- 放送形態:ノーカット
- 放送枠:通常より30分拡大
日本テレビは、8月7日の『借りぐらしのアリエッティ』、8月14日の『風の谷のナウシカ』、8月21日の『となりのトトロ』を「3週連続 夏はジブリ!!」として案内しています。
番組編成は変更される可能性があるため、視聴直前には放送局の最新情報も確認してください。
まとめ
『風の谷のナウシカ』の公式ウェブ情報で確認できる主要声優キャストは、ナウシカ役の島本須美さん、ユパ役の納谷悟朗さん、アスベル役の松田洋治さん、ミト役の永井一郎さん、クシャナ役の榊原良子さん、クロトワ役の家弓家正さんです。
主要6人に加え、ニガ役の矢田稔さん、ギックリ役の八奈見乗児さん、ゴル役の宮内幸平さん、ラステルの母役の坪井章子さんらが物語の生活感を支えています。
本作は現在スタジオジブリの公式作品として扱われていますが、1984年の制作会社はトップクラフトです。その成功が、1985年のスタジオジブリ設立へつながる重要な土台となりました。
2026年8月14日の「金曜ロードショー」は、21時から23時24分までノーカットで放送予定です。声優の名前だけでなく、それぞれの声が表す立場の違いに注目すると、見慣れた物語にも新しい輪郭が浮かび上がるでしょう。
よくある質問
『風の谷のナウシカ』のナウシカ役は誰ですか?
ナウシカ役は島本須美さんです。テトを安心させる静かな声から、危機の中で人々を導く強い声まで、優しさと行動力を一続きの人格として表現しています。
公式サイトに掲載されている主要声優は何人ですか?
スタジオジブリ公式作品ページと2026年の日本テレビ放送案内では、島本須美さん、納谷悟朗さん、松田洋治さん、永井一郎さん、榊原良子さん、家弓家正さんの6人が代表的な出演者として掲載されています。
クシャナとクロトワの声優は誰ですか?
クシャナ役は榊原良子さん、クロトワ役は家弓家正さんです。榊原さんは指揮官の威厳と知性を、家弓さんは野心と力の抜けた人間味を表現しています。
『風の谷のナウシカ』はスタジオジブリが制作した作品ですか?
現在はスタジオジブリの公式作品群に含まれていますが、1984年公開時の制作会社はトップクラフトです。本作の成功後、1985年にスタジオジブリが設立されました。
2026年のテレビ放送はいつですか?
2026年8月14日(金)21時から23時24分まで、日本テレビ系「金曜ロードショー」でノーカット放送される予定です。放送枠は30分拡大と案内されています。
